2022年07月02日暑中コンクリート|土木工事編①
7月~9月は、両工場において
夏期配合に切り替えて出荷しています!⛱
気温上昇は、コンクリートの性能・施工性に多大な影響を与えるとされ、
土木・建築それぞれに標準仕様(示方)書にその対策について
標準が定められています。
今回から数回にかけて、暑中コンクリートの製造・施工の標準についての解説と
当社での取り組みについてご紹介いたします😃
まずは、土木学会が定める
「2017年制定 コンクリート標準示方書【施工編】」を解説していきます。
★日平均気温が25℃を超える時期に施工することが想定される場合には、暑中コンクリートとしての施工を行うことを標準とする
一般に、「暑中コンクリート=夏に打設するコンクリート」ではありますが、その逆は必ずとも真ではありません。
「日平均気温が25℃を超える時期=夏」と仮定して、昨年の気象庁のデータを参照すると
北海道の夏は7月中旬から8月初旬の3週間ほどと短く、反対に、沖縄の夏は5月初旬から10月中旬までの約5か月と長いです。
そのため、全国的に「〇日から〇日までが暑中コンクリート期間」と定めることは困難です。
しかし、コンクリートの打込み時における気温が30℃を超えると、
スランプ等、コンクリートの諸性状の変化が顕著になると言われています。
日平均気温が25℃を超える時期に施工する場合には、一般に暑中コンクリートとしての施工計画を立て、施工を行うことが
望ましいとされ、十分に時間的余裕をもって実施するのがよいと定められています。
ここ数年、温暖化のためか猛暑が続いており、日平均気温の上がり始める時期も前倒しになってきている印象があります。
弊社でもお客様からもご要望があり、現在、適用期間の見直しを検討しております。
★暑中コンクリートの施工にあたっては、高温によるコンクリートの品質の低下がないように、
材料、配合、練混ぜ、運搬、打込み、および養生等について、適切な処置をとらなければならない
気温が高いと、それに伴ってコンクリートの温度も高くなります🥵
コンクリート温度が高くなると、運搬中のスランプの低下、連行空気量の減少、
コールドジョイントの発生、表面の水分の急激な蒸発によるひび割れの発生、
温度ひび割れの発生等の危険性が増します😨
このため、打込み時および打込み直後において、できるだけコンクリートの
温度が低くなるように、材料の取扱い、配合、練混ぜ、運搬、打込みおよび
養生等について特別の配慮が必要であるとされています。
材料の取扱いから運搬までの温度上昇対策として、
松尾建材が取り組んでいることについては、次回でご紹介します!
また、気温が高い施工環境下では、
通常よりも作業効率が低下しやすいことや作業員の方が熱中症になりやすいことなどにも十分配慮し、
施工計画を立てて適切に管理することが望ましいとされています🤔